こんなにモノが多いのはどうして? ~モノを片づけて身軽になる① 

「生前整理」とは「モノ・心・情報を整理」して、明日行く道を輝かせること。その方法と手順をお伝えしています

まずは「モノを片づけて身軽になる」からスタート!

 

人はモノが多すぎると、なぜかイライラする

モノのない”戦争”という時代を知っている私たちの祖父母や親世代は、高度成長期を経てモノを買うことに幸せを感じる一方で、片づけられない・捨てられないというストレスを生み出しました

たくさんのモノに囲まれて暮らしていく、それはそれで豊かなこと。 「心配性の人ほどモノが多い」という話もあるように、モノを手に入れることで不安が解消され心が安定するときもあります

しかし、たくさんのモノの中から使うものを選択したり、整理収納したり、処分に悩んだり・・・という毎日の管理作業に膨大な時間を労力を費やすことにもなります。 そしてあるとき(自分が管理できる)適量を大きく超えると、モノに囲まれた幸福はいつの間にかストレスに

ああ、これでは本末転倒! キャパオーバーによってモノの管理がうまく回らなくなると、人はイライラしてきます

「もったいない」「高価だった」「思い出がある」モノたちに執着するあまりに振り回され、「自分がどう暮らしたかったか」を忘れてしまうから

 

断捨離、ミニマリスト・・・モノとのつきあい方

たくさんのモノとの共存を探るべく、社会の意識・行動も目まぐるしく変わってきました。 記憶によると、バブル景気の終わりころからでしょうか、「整理収納」が注目されるようになりました。 そのころ新米主婦でもあった私は、主婦雑誌の特集を読み漁ったものです

10年ほど前には、モノも含めて人生の終わりを準備する「終活」という言葉が誕生。 同時期に不要なものを減らすやましたひでこさんの「断捨離」が大流行し、どちらも今では定着しています。 アメリカでも活躍中の「ときめき片付け」の近藤麻理恵(通称:こんまり)さん登場もこのころ。 5~6年前には、最小限のものだけで暮らす人を「ミニマリスト」と呼ぶようになりました

こうしたブームをけん引したのは、「もったいない世代」を祖父母や親に持つ子世代です

最近では、毎月定額でモノやサービスを利用できる「サブスクリプション(通称:サブスク)」サービスが盛んになり、20代を中心に流行中。 音楽や動画配信だけでなく、洋服・バッグ・コンタクトレンズなどの服飾品や自動車、外食・美容室等のサービス産業でも導入されています

さらに若い世代を中心に、モノの選択や所有に関する価値観も大きく変わっているのです

 

ポチっとするとモノが簡単に届く時代、私たちは悪くない!

今、家の中を見回してみて、どうでしょう? 導線を邪魔するソファ、ゴチャッと積まれた段ボール、同じような何着もの洋服、開かずの扉がある戸棚、もらい物の不揃いなお皿・・・暮らしていくうちに必ずモノは増えていきます。 なのに、またネットで買ってしまう・・・

そして困ったことに、私たちはその日常風景にすっかり眼が慣れてしまうのです! 慣れ親しんだ家ならなおさら

「捨てよう」と一念発起しても、次は「捨て方が複雑」というハードルが待っています。「可燃ゴミ・不燃ゴミ分別」「有料ゴミ袋」「粗大ゴミ申込」「有料ゴミシール」「リサイクル家電」に「ビン缶ペットボトルリサイクル」「衣類リサイクル」

ああ面倒くさい! これは歳を重ねればもっともっと億劫になっていきます

う、もう、無理ぃ~(^_^;)

買わせ上手な社会に生きている私たちは、もったいない世代の怨念を背負い、サステナブルな世の中を泳いでいかなければならないのです

意識してモノを選び購入し循環させていかないと、溺れてしまいます・・・

次回は、不要品を見極める”魔法の4分類シート”をご紹介。視点をモノから自分の気持ちへと移すコツをお伝えします